オンラインライブで一番大切なのは、「相互性」
こんばんは、森林です。
今日は二か月ぶりくらいに髪を切りました。散髪後のシャンプーってなんであんなに違和感あるんだろうね。
今日は「『相互性』が無いオンラインライブに意味はあるのか?」という話。
- 【オンライン音楽ストリーミングの会員数増加】
- 【Creepy Nutsのオンラインライブに参加した話】
- (1)「テレビに繋げることに苦戦」
- (2)「ファンとのコミュニケーション不足」
- 【一番大事なのは「相互性」】
【オンライン音楽ストリーミングの会員数増加】
先日、以下の記事の中で「音楽コンテンツは共通の話題としての効力を失いつつある」という話をした。
簡単に言うと、それまではテレビやラジオなど「公共のメディア」で発信されていた音楽が、スマホやストリーミング配信サービスの普及により「個人のメディア」での発信が増えた。
その為、「音楽」というコンテンツに対する選択肢が増加し、一人ひとりが好きな音楽を選択するようになった結果、「共通の話題」としての効果を失った、という話。
昔は「ミスチルの新曲聴いた?」と会話のきっかけとして扱わていた「音楽」は、もう通用しにくくなっている。
そして今後この動きはより一層加速していく。
次の記事は、オンライン音楽ストリーミングの会員数が3.5億人を超えたという内容だ。
また、Spotifyにおいては有料会員数が1,3億人にまで至っている。
これは新型コロナウイルスの感染予防対策の一環として行われたSTAY HOMEなどの影響を強く受けている。
【Creepy Nutsのオンラインライブに参加した話】
音楽ストリーミングサービスが普及する一方で、オフラインの音楽フェスやライブは軒並み中止になっている。僕も予定していたクリープハイプのライブが中止になったし、行く予定だったフェスも無くなってしまった。
ただ、そんな中でもアーティストは僕らに音楽を届けようとしてくれている。
オンラインライブもその1つだ。
先月末、僕も初めて有料のオンラインライブに参加した。
クリーピーナッツは、ライブとトークイベントのオンラインライブを開催した。
余談ではあるが、彼らのオールナイトニッポン0はとても面白い。男子高校生がずっと悪ノリしているような内容で低俗な発言も多いが、下ネタに耐性がある方であれば誰でも楽しめる。最初から最後までゲラゲラ笑うことが出来る最高のラジオだ。
そんなクリーピーナッツのオンラインライブに参加できるということで、とても楽しみだった。友人の家に集まり、皆でピザなんか頼んでしまった。
ただ、このイベントでは大きく2つの問題が起きる。それは「テレビに繋げる難しさ」と「ファンとのコミュニケーション不足」だ。
(1)「テレビに繋げることに苦戦」
このイベントはThumva(サムバ)という音楽配信サービスを使って開催された。
Thumvaのプラットフォームにおいて、チケットを購入したアカウントを使ってライブに参加するという形だ。
オンラインライブの大きな利点として、人数が何人いたとしても、チケットを1枚だけ買えば全員で楽しめることが挙げられる。他にも会場のキャパシティが無かったり、チケットの高額転売といった悪徳商法が引き起こされ無いことが挙げられる。
僕らは、Googleキャストを用いてスマホとテレビを繋いで楽しもうとしていた。
しかしここで問題が起きる。なんとThumvaはGoogleキャストに非対応だったのだ。
これはスマホのスクリーンショットや画面録画機能を防止するために、何らかのフィルターが掛かっていたのだと思う。Netflixを利用されている方なら分かると思うが、映画を観ている状態でスクショをしても、真っ暗な画面しか映らない。Thumvaにも同じようなフィルターがかかっていた。
だが、NetflixはGoogleキャストをつなげることが出来る。Thumvaは「スマホの画面を介して他の媒体に移すこと」全般をシャットアウトしているようで、どうやってもスマホの画面をパソコンに映すことは出来なかった。
結局、パソコンで映した画面をGoogleキャストでテレビに繋ぐことで問題は解決した。しかし、ここまで至るのに時間がかかりすぎて、テレビでは2曲ほどしか楽しめなかった。
Thumva、何とかスマホでもテレビに映せるようにしてくれ。
(2)「ファンとのコミュニケーション不足」
第2幕のトークイベントではCreepy Nutsの2人がソファに座って登場。ライブの内容やファンからに質問について、Thumvaのチャット機能を使って回答するというものだった。
ただ、このチャット機能、めちゃくちゃ流れる。
ファンからの質問が次から次へと投稿されるので、クリーピーナッツも「俺の動体視力じゃ捉えきれない」とガハガハ笑っていた。
僕は正直「そんなことをしている場合か?」と思った。なんかしらの対応をする必要があるでしょ、これ。と。
矢継ぎ早に流れる質問を写真に収めて質問を汲み取るとか、そもそも質問に制限を掛けるとか方法は沢山あったと思う。あれは失敗だ。
【一番大事なのは「相互性」】
オンラインライブをする上で一番大切なのは「相互性」があることだ。アーティストのライブはお客さんの反応があってこそのものだと思うし、手拍子や皆で飛び跳ねるといった空間をアーティストとお客さんで作り上げることが楽しくて尊いのだ。
オンラインライブでもその感覚は必要だ。お客さんが「違う空間にいるけど、私いまライブに参加している!」みたいな気持ちを持てるかどうかがカギになってくるし、そうじゃないのなら「これライブDVD観れば良くない?」となってしまう。
だからアーティストは「画面の向こうから手を振れ!」みたいなことを言うだけじゃなくて、もっと参加してる感が出る工夫をする必要がある。そうじゃないのならオンラインライブは流行らない。
これから益々増えるであろうオンラインライブ。
その中で如何に「相互性」を担保できるのか?今後のアーティストの取り組みを楽しみしている。(2,469文字)